森雅史(もり・まさふみ)の Football Is Alive

サッカー記者の取材裏話らしきものや緩いもろもろに加え、大好きなガジェット系や音楽系のお話しなど。試合や選手などに関することは記事の配信先に配慮して、数日経ってから更新します。

【ロシアワールドカップ】ホテル滞在4時間で出発!!

モスクワ到着が丸1日遅れてしまったので、スケジュールが押しました。ただその前に確認しなければいけないのは、予備と思って持っていた財布の中にあるクレジットカードが使えるかどうか。

ワールドカップのスポンサーにVISAが入っているため、オフィシャルショップではVISAしか使えません。なくなってしまった財布にはそのVISAが2枚。手元に残ったのは、マスターカードとJCB、アメックス。空港のATMを見てもアメックスの表示はなく、はたしてマスターカードで引き出せるか!! これ出せなかったら、手元に残ったのは2千円と、あと1ドル札がパラパラって感じですが……。見事マスターカードで引き出せました。ありがとう、出光カード(涙)。

モスクワ行きの飛行機の中では、「地球の歩き方」で市内の交通情報など調べておきました。旅先で一番面倒なのはタクシーなので、全車にGPSが装備されているUAE以外ではなかなか使いたくないのです。

A31 地球の歩き方 ロシア 2018〜2019 [ 地球の歩き方編集室 ]
A31 地球の歩き方 ロシア 2018〜2019 [ 地球の歩き方編集室 ]

2015年にオーストラリア版を電子書籍で買ったのですが、今回は電子書籍がなかったため紙の本を買いました。紙の本は重いからイヤなんだよな、と思っていたら、ずいぶん軽くなって進化してました。これなら持ち歩けます。電子書籍は雨が降ってると、外で読むのは大変だし。

ちなみに電子書籍で持ってきたのはこの本です。




さて、「地球の歩き方」で調べていた方法で、空港エクスプレスと地下鉄を乗り継いでホテルを探し、とりあえずチェックイン。汗だくのジャケットやシャツをざっと水で洗って浴室に干し、それから慌てて国内線の空港に向かいます。

このホテルは周りに何もないものの、国内線の空港まで便がいいため使い勝手がいいし、何より安い。ただ、そんなところって治安がどうなのかわからないんですよね。

こんなときはいつもどおり、小銭をホテルの部屋に撒いて出かけます。帰ってきたときにどうなってるかで、判断するためです。

4つほど先の駅まで地下鉄に乗り、そこから国内空港行きのバスに乗り換えます。ちなみに、地下鉄は改札を出ない限り均一料金で55ルーブル(約110円)。空港行きのバスは120ルーブル(240円)。自動販売機は少なくて窓口に並んで料金を払い、ICカードの乗車券をもらって改札を通ります。バスは乗っていると出発前に車掌さんがお金を集めに来ました。

やっと旅の入り口に来た感じです。それにしても、03:55発の飛行機に乗るのに、空港って閑散として襲われるんじゃないかと心配で心配で……。 

【ロシアワールドカップ】ロシア行きは最初からボロボロ その5

こんな財布を探してるときに限って、飛行機がちゃんと出発時間どおりに運航するんです。もうこれは行くしかない! 覚悟を決めて乗りました。

飛行機のアナウンスで気づいたことがあります。
「飛行機の中では電子機器を決して充電しないでください」

そう言えば、最近はいろんな飛行機でUSBのポートが用意されているのに、中国国際航空の機内には何もありません。モバイルバッテリー、カメラ、iPadって、そう言えば全部リチウムイオン電池を内蔵しています。そうか、他の国だと爆弾テロなんかを怖れてチェックするんだけど、北京空港ではバッテリーの発火が問題だったんだ。で、僕は発火物を大量に持ち歩いている注意人物だったわけですね。財布とは関係ないけど。

出発までの間に携帯のローミングをオンにして誰かから「財布ありました」って連絡が来ないかと淡い期待を持ったのですが、もちろんそんなことはなく。どうかロシアではトラブルに巻き込まれませんように。
 

【ロシアワールドカップ】ロシア行きは最初からボロボロ その4

さて、北京空港ですんなり出発していよいよモスクワ!! の前に落とし穴がありました。

セキュリティチェックでバッグからパソコンを出し、並んでいるとなぜかX線検査から荷物が戻ってきます。
「モバイルバッテリーが入っているだろう。出せ」
そんなことを言われたのは初めてですが、とりあえず取り出します。ところがまたも戻ってきました。
「カメラが入っているだろう。出せ」
ソニーのミラーレスを取りだして置きます。それでも戻ってきます。
「まだカメラが入っているだろう」
そう言えば、コンパクトカメラもありました。で、それでもだめ。
「まだiPadが入っているだろう。出せ」
この時点でリュックからほとんどの荷物が出て、リュックをひっくり返すことに。すると「あっちから追加のトレイを持ってこい」。それ、私がやるんですか?
と荷物が言ったり来たりしている間に、私も「ジャケットを脱げ」「ベルトを外せ」「身体検査をさせろ」と何度もゲートを往復させられます。

やっと身体検査が終わったときには、リュックとほぼ全部出た中身が待っていました。急いで詰め込んで中身を整理しようと思い、ラウンジへ。

このラウンジは人もいなくて食べ物もしっかりあって、なかなか快適です。
DSC00346

麺料理を作ってもらって
DSC00343

DSC00344

DSC00345
さっとお腹を満たしつつ荷物を確認すると!!

何と財布がありません。いやいや、セキュリティチェックに入る前にちゃんとチェックしたんですけど。ということで急いでセキュリティチェックに戻り、「財布がない」と言うと「遺失物ですね。探します」「届いていません」「空港の遺失物係に伝えます」「60日は保管しておくから安心してね」って、全然通った場所を確認させてくれません。

揉めている間に飛行機の出発時間! 財布には両替したばかりの4000ルーブルと400ドル、さらに海外で引き出せる銀行のカードに、よく使うクレジットカードが2枚! どうする、どうなる、森雅史!!
 

【ロシアワールドカップ】ロシア行きは最初からボロボロ その3

見たい新作映画が何もない中華国際航空の機内エンタテインメントを諦め、iPadで本を読みながら何となくガランとした感じの北京に到着しました。

急いでサービスカウンターに行ってみますが、「モスクワ行きはもう出発しました」ということです。どうやら北京では午前中が雷雨だったらしく、午後の便からは順調に出発したということでした。

空港での仮眠を覚悟したのですが、中国国際航空は無料でホテルと夕食、朝食を用意してくれるということです。そこで入国したのですが、ここで困ったことが一つ。滞在先がわからない。入国カードの滞在先を書くことができません。

入国審査官に「飛行機が遅れたから中国国際航空がホテルを用意してくれた」と説明しても、「なんのことかわからない」と素っ気ない返事。その割にはなぜかカードを受け取り入国させてくれました。いや、それでいいのか?

外に出たところにカウンターがあって、次々に乗り継ぎに失敗した人たちがやって来ます。ところがこのカウンターの態度が悪い。まるでタカっているかのような扱いです。こっちは天候のせいとはいえ、自分たちには何の落ち度もないんですけどね。

15分ほどバスに乗って着いたホテルでも衝撃的なことが。「ふたり部屋です。同じ民族の人にします」って、いやぁ文化の違いを感じるなぁ。幸い、同室だった坪井さんがとてもいい方でゆっくりやすめたんですけどね。

ちなみに、用意してもらった部屋はこんな感じでした。

 _DSC9347


【ロシアワールドカップ】ロシア行きは最初からボロボロ その2

今回はHISに切符の手配をお願いしていたので、担当してくれた川島さんにさっそく相談です。北京まで別の便で行けば、なんとか間に合うかもしれません。ところが、最初の飛行機に乗らないと、残りの航空券は全部無効(誤字修正しました。吉沢康一さん、ありがとうございます)になってしまうそうです。航空券代の約13万円を捨てて、新しく手配するか……って、そんなお金ないよ!!

インターネットで北京の発着状況を調べてみると、どうやら何かあって全便3時間ぐらい遅れているようです。となると、北京発モスクワ行きも遅れる可能性があるので、乗り継ぎできるかも。しかも、「まだ北京を出ていない」と説明された飛行機は、11:25に出発してました。もともとは8:20発の便だったので、3時間遅れです。

ちょっと希望が出てきたと昼食を食べ、カウンターに戻ると出発時間が16時に変更され、ゲートが決まっていました。このゲートが決まらないと、セキュリティチェックを通れないんですよね。係員の人に「北京発が3時間遅れだったのに、2時間遅れで出発できるって優秀ですね」と声を掛けると、微妙な笑顔が返ってきました。

さて、飛行機には確かに16時に乗れました。ただしそこから機内で待つこと1時間。結局17時過ぎにやっと飛び立ちます。果たして乗り継ぎ便には間に合うのか?!

【ロシアワールドカップ】ロシア行きは最初からボロボロ その1

今回、いろいろとエピソードを切り売りしていることもあり、少々アップロードまでに時間差があります。また、インターネットにいろいろ規制がかかっていて、かいくぐりながらのアップになります。どうかご容赦ください。

さて、今回の旅はいきなり出だしからつまずきました。

元々の予定は、17日(日)羽田発13:55の中国国際航空で北京経由のモスクワ行き、モスクワ到着が同日21:40の予定です。ただ、北京発の飛行機はよく遅れると言うことを聞いていたので、初日のホテルは空港の近くの1泊7200円のアパートメントを借り、翌日は1泊6000円の宿に移動して、そこから電車で日本vsコロンビアが開催されるサランスクを目指す予定でした。

フライトの36時間前からオンラインチェックインできるということでやってみたのですが、北京からモスクワまではできません。電話でたずねてみたところ、乗り継ぎ便はできないので、当日早く来てくださいとのことです。

そこで朝10時に行ってみると、カウンターがオープンするのは10時55分と案内されました。

そこでこの時間を利用してルーブルに両替しに行きました。SMBC信託銀行で並んでやっと自分の順番が回ってきたと思ったら、なんとルーブルは売り切れとのこと。仕方がないのでちょっとレートは悪いものの、トラベレッックスに行くと、こちらにはたっぷり用意されていました。

とりあえず4000ルーブルを約1万円で両替し、10:30ごろにカウンターに行ってみるともう4人並んでいます。後ろに並んで待っている間に、列はとんでもない長さになってきました。

ところが窓口がなかなか開きません。11時ごろになってやっと係員がミーティングをスタートを始め、オープンは11:15。自分の番がやって来たときに、思わず「え?」と声が出ました。

「まだ飛行機が北京を出てないんです」

北京発が遅れるって、そこからか!! ということは、北京到着が3時間以上遅れるのは間違いなく、乗り換えが1時間30分だったモスクワ行きにも乗れそうにありません。

係の人は「モスクワ行きも遅れている可能性もありますから。でもそれは北京に行ってみないとわからないですね」となんとも心許ない話。

昔、チェジュ航空で韓国に行こうとした際、7時間遅れた悪夢が蘇ってきました……。
 

今回の「みんなのごはん」のインタビューを聞きながら思っていたこと

本日、また一本「みんなのごはん」で記事を公開していただきました。これも読んでいただいているみなさまと、企画を守ってくださっている中の人のおかげです。本当にありがとうございます。感謝の気持ちの表明としてはささやかではございますが、記事のツイートにはハートマークを付けています。

さて、本日ご登場いただきましたのは、知性が光る廣山望さんです。

スクリーンショット 2018-06-07 11.55.03
日本を出て僕の人生観は劇的に変わった……サッカーで世界を渡り歩いた廣山望を駆り立てたもの

現役時代からお話を伺っていて、いつも「達観」している方だと思っていました。いつも落ち着いているし感情がぶれない。話は理論明快だし、ごまかそうとはしない。

ところが廣山さんが選ぶ道は、いつも不思議でした。なぜ今そのクラブに? と驚くような選択が続いていました。現在は御殿場で活動しているJFAアカデミー福島のコーチになったということで、やっとじっくりお話を聞く機会が持てました。

廣山さんは独自の哲学を持っているので、人に流されることがありません。廣山さんの世界観は世間一般から考えると違っているので、不思議に見えるというのがわかりました。でも、もちろんどちらが正しいということもなく、それ故に廣山さんの価値というのは不変なのだと思います。

このインタビューをして、テープを書き起こしながら僕が思っていたのは、今回のワールドカップで最後のリストから漏れてしまった選手たちのことでした。残念だろうし悔しかったと思います。でも、ちょっと見方をずらすだけで、目の前には広大なスペースが広がっているかもしれません。これは漏れた選手にそう思ってほしいということではなく、自分がそんな選手たちと接するときに忘れてはいけないことだと思います。それを廣山さんから教えていただきました。

ご高覧いただければ幸いです。実は中の人も、今回は内容が独特だからどれくらい反応があるか、楽しみにしていらっしゃるようでした。それにしても、ワールドカップ前にこういう記事を出させてくれる「ぐるなび」の懐の深さを感じずにはいられません。


 

「みんなのごはん」ワールドカップ直前ということで2010年南アフリカ大会を振り返りました

本日、「みんなのごはん」でまた一本記事を公開していただきました。これも、読んでいただいているみなさまと、企画を守り続けてくださっている中の人のおかげです。本当にありがとうございます。

今回はワールドカップ前ということで、南アフリカ大会のGKコーチだった加藤好男さんにお話を伺いました。加藤さんは何を見ていたのか。そして川島永嗣の抜擢はどうやって決まったのか。そこまでの過程は、加藤さんの歴史にもつながるものでした。

スクリーンショット 2018-05-24 12.02.24

2010年、川島永嗣はいかにして抜擢されたのか……オシム、岡田時代のGKコーチ・加藤好男が語るGKの難しさとは

僕自身にGKの経験がないため、いつもGKの話を聞くと驚きがあります。何より他のポジションよりも孤独で、チャンスを得るまでに長い時間がいるという立場は、聞いていてドキドキすることばかりです。

前回から今回のワールドカップまでの間、日本代表に選ばれたGKはみんな波瀾万丈でした。今回のワールドカップが終わった後、彼らがその激動のときを笑って語ってくれるようになるのを願います。

いよいよ西野朗新体制始動という場で配られたもの

本日、30日のガーナ戦に臨む日本代表が発表されました。ワールドカップ直前ということで、ここから最後のシビアな選考になっていくのだと思いますが、その中で「コンディション」の占める割合が大きそうです。特に香川真司については、西野監督も慎重な姿勢をみせていました。

そしてこの日から、発表会見そのものが変わりました。今まではヴァイッド・ハリルホジッチ監督がリストを一人ずつ説明し、ポジションごと、しかもDFとかMFという大枠ではなく、この選手はこのポジションで今回は使うということを明言しながら発表していました。

ですが、今回は会見前の数分にリストが配られ、会見開始と同時に情報公開可能ということになりました。これはその後の作業を考えると先にメンバーを書いておけるのでとても便利です。改善された点と言えるでしょう。

また、ハリルホジッチ監督は質問を受けるとその質問の関連事項まで、ときには質問の回答よりも関連事項についてずっと語っていたので、話がかみ合わないことが多かったと思います。ですが、西野監督はスパッと答えてくれるので、話のポイントは整理しやすくなりました。

ところで、この日外務省の方がいらして、こんな資料を配っていらっしゃいました。

IMG_1822

一度南アフリカを経験すると、ついブラジルでも気が緩みがちになっていましたから、ここでもう一度確認したいと思います。一番左のゴルゴ13は、危機管理の話になっています。少し前は外務省のHPで公開されていたのが、単行本サイズになっていました。なお、現在、「ゴルゴ13の中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアル」で動画としても公開されています。ゴルゴ13になって海外で暴れようというお話しではないので、念のため。

今日の「みんなのごはん」はこの写真の表情がすべてを物語っているかもしれません

本日、また「みんなのごはん」で記事を一本公開していただきました。これも、読んでいただいているみなさまと、この記事を守り続けてくださっている中の方のおかげです。本当にありがとうございます。


スクリーンショット 2018-05-10 12.19.26
友人の無謀な挑戦が俺を変えた……秋田豊は夢を絶たれた後、いかにして這い上がったのか


私が知っている秋田さんと言えば、常に自信満々で前向き、決して弱音を吐かないタイプでした。ところが先日、ある機会に秋田さんからご自身の弱い部分についての話が出たとき、もしかしたら話してくださるのかもと思い、この取材に至っています。

もしかすると、この記事の内容は、写真の秋田さんの表情がすべてを物語っているかもしれません。気弱になった秋田さんは、もしかするとこんな顔だったのでしょう。そんな底の状態から引っ張ってくれたのはご友人だったそうです。秋田さんにご友人の存在がなければ現在はなかったでしょうし、それはご友人にとっても同じことなのだと思います。

人はひとりでは生きてはならんのだ……って未来少年コナンのおじいの台詞みたいなことが思い浮かびました。独身の私が言っちゃいけないのでしょうが(汗)。

「みんなのごはん」今もまだ苦しんでいる選手の記事です

本日、また一本「みんなのごはん」で記事を公開していただきました。これも、読んでいただいているみなさまと、懐の深い「ぐるなび」さんの中にあっても、必死にこのコーナーを守っていただいている中の人のおかげです。本当にありがとうございます。

今回の記事は、やや「緊急報告!!」的な内容です。

11

自分は何と戦ってるんだろう……永井雄一郎のサッカー人生はずっと苦しくて今も苦しい
 


 当初のインタビュー予定の直前に、永井選手負傷のため延期となりました。ところがまだ痛々しい姿で入院しているというのに、時間を設定して話してくれたのがこのインタビューです。何度も延期を申し入れたのに対応してくれたのは、永井選手らしい優しさと責任感からだったのでしょう。

溌剌としていつも明るかったのに、こんな切羽詰まった気持ちだったのだと気付かされました。できれば自分も苦しさを顔に出さずに過ごしたい。昔の話を聞いても、ギブス姿での笑顔を見ても、そう思わされる一時でした。

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督解任に思う

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が指向した「縦に速いサッカー」は、確かに日本の問題点を解決するかに見えました。

ボールを安全につなぐばかりで前に運べず、相手が陣形を整えた中に攻め入っていくために、ボール保持率は高くてもチャンスが生まれないというのは、ブラジルワールドカップのときのデータに表れていました。

もっとも、アジアの中の戦いでは相手の形が整わないうちに攻めようと思っても、引いてくる相手に対しては有効ではありません。そこで「アジアを勝ち抜くサッカー」「ワールドカップでのサッカー」の2つを用意したのが岡田武史監督で、アジアで勝ったサッカーをワールドカップで実践しようとしたのがアルベルト・ザッケローニ監督だったと考えています。

対して、ハリルホジッチ監督はワールドカップでの戦いを意識した戦術をずっと採り続けました。それで予選を通過し、戦術が浸透し、ワールドカップで躍進できれば素晴らしかったことでしょう。

苦労しながらも、まずは予選を突破しました。次は戦術がちゃんと浸透し、ワールドカップで通用するレベルにまで引き上げられたかというチェックがなされなければなりません。それが去年と今年のヨーロッパ遠征でのポイントだったと思います。

ブラジル、ベルギーには通用しませんでした。もっともこの2カ国に通用しなくても仕方ないと言える相手国のレベルです。ところがマリ、ウクライナに通用しないとなると、これは一気に暗雲が押し寄せたと言えるのではないでしょうか。

監督がやりたかった戦術が今の選手たちでできなかったのか、それとも選手たちには合わない戦術だったのかはわかりません。ハリルホジッチ監督はトレーニングをほぼ公開しなかったので、練習でもできなかったのか、練習ではできているのだが試合では出せないのかが判断できないからです。
 
ハリルホジッチ監督にとって不幸だったのは、この4年間で本田圭佑を凌駕しそうな選手が出てこなかったことだと思います。パラダイムシフトが起きるのが理想でしたが、そんな選手が見つからなかった、見つけられなかったということで、手詰まりになった部分はあったはずです。

ただ、原因は何にせよ、チームがうまくいっていないのは見て取れました。そして監督交代という決断がなされた以上、少しでもよくなってほしいと思います。

また、田嶋幸三会長が直接ハリルホジッチ監督に解任を伝えにフランスまで行き礼節を尽くしたこと、監督を交代させないという最も非難が少なくなるだろう無難な判断をしなかったことは、私は評価すべきだと思っています。

現場は大変なことになっています

昨夜のハリルホジッチ監督解任か? という報道を受け、本日は日本サッカー協会に来ています。昨日19時過ぎまで笑い合っていた記者たちの顔に笑顔がありません。

日本サッカー協会のビルの前には多くの記者たちと、カメラマンさんたちが、出入りする幹部の表情を捉えようと待機しています。記者室に来るとソファで寝ている記者がいます。いつもはニコニコとしてくださるベテラン記者は、すぐ隣に座っているこちらには目もくれず、ずっとPCの画面をご覧になっています。今日から冬休みだったテレビ関係者は「これで休みがなくなりました」とぼそっとつぶやいていました。

シーンとした中で、キーボードを叩くカチャカチャという音だけが響いています。みんなの口数が少ないのは、昨夜からの疲労か、あるいは記者会見に向けての緊張感の高まりなのか。たぶんどちらもでしょう。

「みんなのごはん」挫折ではなく勇気の物語

本日、「ぐるなび」さんの「みんなのごはん」でまた一本記事を公開していただきました。これも読んで(漢字の間違いを訂正しました! 山本和彦様ありがとうございました)いただいているみなさまと、企画を守り抜いてくださっている中の人のおかげです。いつも本当にありがとうございます。

31
U-17でエースだったFWは22歳で練習生になっていた……船越優蔵が僕らに伝えたかったこと 

Jリーグ入団前から期待の高い選手でした。特に高木琢也現長崎監督が日本代表のFWとして活躍していたので、その潮流にある選手として捉えられていたと思います。U-17ワールドカップでエースとして全然を任され、身体を張ったプレーとともに気の強そうな「やんちゃ」な雰囲気だったのも、FWとしてのポテンシャルだと考えられていたことでしょう。

G大阪に入団し、すぐにオランダ留学。1年間武者修行し、スケールアップして帰ってくるはずでした。ところが……。

若気の至りと言えばそうかもしれません。ですが、船越優蔵の物語は挫折だけで終わったのではありません。その後、もがき苦しみながら再生しプロ生活を15年続けたのです。だからこれは決して暗い語ではなく、一度つまずいても、立ち上がることができることを示してくれた、そんな「勇気」のストーリーを語ってくれたと思っています。 

「みんなのごはん」なでしこなら最初はこの人と決めていた選手

本日、「みんなのごはん」でまた一本記事を公開していただきました。こうやって掲載できたのも、読んでいただいているみなさまや、この企画をずっと守り抜いてくださっている中の人のおかげです。ありがとうございます。

さて、3月21日には今年のなでしこリーグが開幕します。21日(祝)13時〜 味の素スタジアム西競技場では、日テレベレーザvsセレッソ大阪堺の一戦。前年度チャンピオン日テレベレーザの岩清水梓選手に話を伺いました。

15
いまだ消えない心の傷……W杯決勝、前半33分でベンチへ下がった岩清水梓には何が起こっていたのか

なでしこの選手で話を聞くことができたなら、最初はこの方だと決めていました。今代表チームにいないのが不思議です。言葉遣いも話も丁寧で、人間的魅力に溢れた人でした。

本当に辛かっただろう時期を振り返っていただき、そのこと自体も申し訳なく思ったのですが、この出来事を記録しておくことが日本のサッカーのためだと思います。岩清水選手のこれからの活躍も、ますます楽しみです。

 ご高覧いただければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。

「みんなのごはん」でもっともチャレンジングな回かもしれません

本日、また一本「みんなのごはん」で記事を公開していただきました。これも読んでいただいているみなさまと、ずっと企画を守り続けていただいている中の人のおかげです。本当にありがとうございます。

今回は、これまでの中でもかなりチャレンジした回になっています。

40

審判が持つ「ゲーム流れ」を読みきる力……西村雄一は試合中に何を考えどこを見ているのか

西村雄一氏に2回目のご登場をお願いしました。前回、聞いたことの半分しか記事化できず、かといって残りを全て文字にしないのも悔やまれ、みなさまからの質問に後押しされ、編集の方とも相談して今日の記事にすることができたのですが……。

前回の記事でも通常よりもはるかに長かったのに今回も同じぐらいの分量で、しかも今回はさらにディープなサッカーネタが盛り込まれ、あげくのはてには「次回はもっと食の話を」ということでしたが、やっぱり店の名前は明かすことができず、さすがに懐の深い「ぐるなび」さんもこれを掲載してくれるのか、あるいは中の人の立場はどうなるんだろうと、正直ヒヤヒヤものでしたし、現在も読んでもらえなかったらどうしようと心配しながらSNSの数字などを見ています。

ただ、どの回も「これで打ち切りになったらやむを得ない」という心づもりでは書き起こしていて、今回ももちろんそんな覚悟であげています。それでも自分がおもしろいと思うものが伝わるかどうかは、己の筆の拙さを考えるとやはり不安で、心は安まりそうにありません。

どうか何かを感じていただけますように。よろしくお願いいたします。

本日の「ぐるなび」では不思議な男性の行動と代表チームのスタッフってどんな行動をしているのか

本日、また一本「みんなのごはん」で記事を公開することができました。これも読んでいただいているみなさま、また守っていただいている中の人のおかげです。いつもありがとうございます。

今回は、きっとご本人が意図しない間にとても助けていただいたこの方にご登場いただきました。
21
激動の4年だった……オシム、岡田両監督を支えた大熊清が日本代表で見たものとは

大熊さんが日本代表のコーチだった時ほど、練習取材がしやすいことはありませんでした。特にイビチャ・オシム監督のころはそうです。

この練習にどんな意味があるのか、何がポイントなのか、誰がどの色のビブスを着るのか、大熊さんがあのよく通る声で選手に指示を出されていたので、取材しているほうも何が起きているのかはっきりわかったのです。きっと大熊さんは僕たちを助けているとは思わなかったのでしょうが、表彰ものぐらいにありがたかったのは事実でした。

もちろん、それだけではなくて、FC東京とC大阪で2度チームを昇格させたのにもかかわらず、J1の舞台で指揮を執らなかった意味も聞いてみたいと思っていました。野心だらけのプロの世界にあって、珍しく自分を前に出さない方です。

またいつか、現場に戻っていただきたい方です。そのとき、小声になっていたら困るので、取材の時に助かっていたという話はしませんでした。

「ぺろり!スタグル旅2」の「ExtraTime2」が全然Extraではない件について

2月28日発行になっている能田達規先生の「ぺろり!スタグル旅2」、絶賛発売中です。先生とは「みんなのごはん」で一緒に連載を持たせていただいていて、一度インタビューさせていただきました。

その後、先生とはFacebookなどでお付き合いさせていただいて——というか、私の記事に先生が「いいね」をいつも押してくださるという、ありがたいご支援をいただいております。

さて、今回の「スタグル旅2」でも巻末に「ExtraTime2」が収録されています。これは「スタグル」から離れて、さまざまなネタと先生らしい「毒」を盛り込んだサイドストーリーで、「みんなのごはん」には掲載されていない書き下ろしなのですが、もうこれだけでも大満足です。

IMG_1729


3年B組の末路には涙を禁じ得ませんし、選択されたスタジアムやタワーに対する先生のお考えが盛り込まれていると思います。それから話と話の間にある挿絵には、先生が本編に入れなかったことでも、どれだけ取材をしていらっしゃるかという、表に出にくい努力が垣間見えます。

これはもうぜひ、お読みください!! Jリーグをよく知っている人なら抱腹絶倒間違いなしですし、何よりアウェイ観戦の食のガイドブックとして必携です。

ぺろり!スタグル旅(2) (ヒーローズコミックス) [ 能田達規 ]
ぺろり!スタグル旅(2) (ヒーローズコミックス) [ 能田達規 ]


もちろん第1刊にも「ExtraTime1」は掲載されています。こちらは人情話仕立て。
ぺろり!スタグル旅(1) (ヒーローズコミックス) [ 能田達規 ]
ぺろり!スタグル旅(1) (ヒーローズコミックス) [ 能田達規 ]

これぞ「みんなのごはん」「ぐるなび」サッカーの王道中の王道です。

悪いのかいいのかハッキリしろよって言いたくなるくらいいい人物

本日、「みんなのごはん」でまた一本記事を公開していただくことが出来ました。これも、読んでいただいているみなさまと、この企画をずっと守り抜いてくれている中の人のおかげです。本当にありがとうございます。

24
日焼けサロンへ行くからとユース代表を辞退した……佐藤勇人の不器用な生き方と心の傷


 見た目はヤンチャな佐藤勇人選手です。でも、ものすごく礼儀正しい人間です。試合中はさまざま駆け引きで相手を威嚇しています。でもピッチの外では優しく丁寧に話してくれます。少しだけ僕が年上と言うことで、ずっと敬語で話すような人物です。歯切れよい言葉とリーダーシップを持っています。でも店の名前は教えてくれません(笑)。

「アニキのほう、またか」と揶揄されているのは知っているそうです。でも強がりではなく、それよりも大事なものがあるからとおっしゃっていました。

僕はよく佐藤選手に「何言われてもすごい奥さんいるからいいじゃん」と言っています。そのたびに佐藤選手は真面目に「そこですか?」と返してくれるのですが、残念ながらこのインタビューではそのシーンを収録することができませんでした。それがちょっと心残りです。 

 

「みんなのごはん」であのトラブルっぽいことについて語っていただきました

本日、また「みんなのごはん」で記事を掲載していただきました。今回も長文です。それでも読んでいただいているみなさまと、守ってくださる「ぐるなび」の中の人のおかげで続けさせていただいています。いつもありがとうございます。

今回はワールドカップイヤーということで、この方にご登場いただきました。

35
なぜ西村雄一は世界のトップ選手から信頼されてきたのか……W杯開幕戦でも貫いた審判としての哲学

実は字数が全然足りませんでした。削って削ってこの内容です。いつか続きを伺えればと思っています。


こちらから依頼する前に、選手からもらったユニフォームやメダル、サイン入りのボールなど、西村さんは全部用意してくださっていました。この先読みの能力が、世界を裁く上で大切なのでしょう。そして清い心で裁いている限り、選手は最後にわかってくれるのだというのが伝わってくる話でした。

いつもレフェリーから怒られていた僕としては、こういう審判だったらなぁ……と。

それから、現役レフェリーが行っている店は確かに明かすことが出来ませんよね。それなのに掲載してくださる「ぐるなび」の懐の深さに感謝です。実はちょっとびびっていました(汗)。
最新記事
月別アーカイブ
記事検索
プロフィール

森雅史