酒井高徳選手は、どんなときもミックスゾーンで素晴らしい対応を見せてくれます。途中で聞いている記者が入れ代わって同じような質問が出ても嫌な顔一つせずに、最後までずっと丁寧に答えてくれるので、ときどき録音時間が7分ぐらいになったりします。

その人間性に僕は感心していましたし、代表からいなくなってとても寂しい選手の1人です。その酒井高徳選手が本を出しました。

 W〜ダブル〜 人とは違う、それでもいい [ 酒井高徳 ]
W〜ダブル〜 人とは違う、それでもいい [ 酒井高徳 ]


知らなかった話が、しかも辛い話が綴ってありました。両親の生まれた国が違うということだけで受けた心の傷は、文章を読んでいる限り今も癒されていないように思えます。

今後、日本代表にもダブルの選手が増えていくでしょう。日本の社会全体がそうなるかもしれません。そのときに、この本にあるようなことを思う子どもがどうか増えませんように。